ちょっと怖かった話



 シャブ食ってそれなりの所に出入りし、それなりの人たちと付き合ってると、それなりに色々な事件が起こります。



 ある知り合いの××が立ちんぼ (一見さん相手の街頭販売) デビゥすることになり(私は止めておけと止めた) 、心配していたのですが、デビゥ数日後に事件は起こりました。

 ある日の夜、××の面倒をみている親方から私に電話があり

親方 「○○君 (私の名前) 、今電話あってな、どうやら××がパクられかけてとるみたいなんやけど、ちょっと見にいってくれへんか? ワシ今滋賀県やか行かれへんねん。」

 私 「えらいことになりましたな。で、場所は何処でんのん。」

親方 「***の***のとこやねんけど、詳しい事は分からんねん。」

 私 「わかりました。とりあえず行ってみまっさ。ほな、また後で電話しまっさかい。」

親方 「すまんなぁ。頼めるの○○君しかおらへんさかい。○○君も気ぃつけてな。」

 その親方さんとは仲はいいものの、義理が咬んでる訳でもないので私が行く筋合いはないのですが、そのピンチの知り合いとも仲がよかったのでとりあえず現場に行ってみることにしました。

 現場に近づいた頃、その知り合いの携帯に電話をかけてみましたが、親方と話しているらしく話中でした。

 親方と同行している人物から電話があり、どうやら職務質問が発端でいかれてしまった様との事。

 職務質問からこのような事態になる場合、大体において警察側の行き過ぎの違法捜査ともいえる身体検査や車内捜索等で発覚する事が多いです。

 聞いた場所に到着してみると、赤灯をつけたパトカーが数台見覚えのある車(親方の車)を取り囲む様にして止まっていました。

 パトカーの直後に車を止め駆け寄ると××はすでにパトカーの中に入れられており (もう一人別の知り合いも一緒に捕まっていた) 、所持していた覚せい剤の判定検査をしているところでした。

 ここまで事態が進んでいると、ほぼ救済は不可能です。

 私に出来る事といえば、逮捕後の留置場内での事を考え、現金を渡すことくらいです。

 ダメモトで、やれるだけのことはやってみることにしました。

 私は周りにいた警官に向かって

 私 「まだパクっとらんのやろ。ちょっと話あるさかい、パトから降ろしたらんかい。」

警官 「お前は何や? 関係ないねんからひっこんどれ !」

 私 「なんやとコラァッ ! そもそも違法捜査ちゃうんかいっ ! ずべこべ言わんと早よ出したらんかいっ ! ! ! 」

 と、パトカーの後部ドアを開けようとすると、数人の警察官につかまれ、排除されてしまいました。

 今思うと、バリバリ効き目の時にやってたわけで、ガクガク(((((((( ;゜Д゜)))))))ブルブルな事をしてたわけで。(笑

 私 「おい ! ××っ ! ! 大丈夫か ! ポリにいらん事喋るなよっ ! !」

 それでもムキになってパトカーの窓を叩く。

 すると、年配の警官が歩み寄ってきて、私の耳元で

警官 「おい、これ以上やったら公妨 (公務執行妨害) でいてまうど。もう諦めぃや。どうせお前も食うてんねんやろ。おとなしゅう引いとけや。」

 と、私の腕をつかみつつボソッとドスの効いた声で囁いた。

 これは効いた。

 さすがにやヴぁいと思い、(´・ω・`)ショボーンとなって引いてしまった。(笑

 ××の親方に手遅れだったと連絡し、長居は無用と、とっとと逃げ帰った。



 その後

 みんな寒がって (逮捕の危険) 誰も警察署に行かないので、後々の留置場への差し入れも私が行った。

 その後××君は、親方に私選弁護士をつけてもらい、保釈で出てきました。

 まぁ、私は結局何も力になれなかったんですけどね。(^^;


 パクられかけてちょっとビビったというお話でした♪

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